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Anthologie De La Musique Maure Mauritanie Vol. 1-2 Hodh Oriental
ブラックアフリカとベルベルとアラブが交差する、サハラ砂漠西端の国モーリタニア。一族の物語を音楽家(語り部)の系譜によって歌い継ぐ西アフリカ諸国のグリオの伝統が変化した、独自の口承伝承文化をもつモール人の音楽。録音地は、文化の交配が特に顕著とされる東部ホズ地方。なんといっても特徴的なのが、グリオが用いるティディニットと呼ばれる伝統的なリュートの演奏。独自モードに基ずく耳慣れない音運びに加えて、複雑な転調、緩急の激しい振幅によって、ニッポン人の耳には消化不能な未体験グルーヴを醸し出している圧巻の演奏の数々。80年発表作品の82年のリエディション盤。大推薦盤! LISTEN |
Music Of The Bena Luluwa Of Angola And Zaire
近接する他部族とは異なる音楽文化を持つという、アンゴラ北西部とザイール(現コンゴ民主共和国)南東部に住むベナ・ルルワ族を訪ねた74年の現地録音盤。その特徴とされるのが、イサンジと呼ばれるサンザの一種を中心に、管楽器の機能も備える瓢箪ドラムや手拍子によって繰り出される、強力なポリリズム。試聴は、一日の仕事終わりに集う労働者たちの憩いのひとときを切り取った、穏やかな高揚感に満ちた即興セッションの一幕から。巻末には、イサンジを西洋ギターに、瓢箪ドラムを空き瓶に置き換えた、フォークロアとストリートが交差する現代ベナ・ルルワ音楽の息吹を感じさせる録音も。大推薦盤! LISTEN |
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Pot-Pourri Pour Parce Que
フランス地下音楽史の最重要レーベルFuturaの中でも、ぶっちぎりの最奥地シリーズ『SON』において、並み居る奇盤怪盤を差し置いて堂々のシリーズ第一号を飾った、異能ギター奏者Raymond Boni。ガスマスクに防護服という異様な姿の覆面サックス集団Urban Saxへの参加で知られる、サックス奏者Claude Bernardとのデュオで発表した78年作。試聴は、ジプシー音楽から着想を得たエモーショナルなギターインプロヴィゼイションと、人管一体の唄うような身体的ブロウとが相まみえる一幕から。持ち前の知覚的な空間づかいも◎。名盤しかないHat Hut Recordsアルファベットコレクションの”G”。大推薦盤! LISTEN |
According
音響と環境の関係性を模索する取り組みに自作楽器と独自の調律法を用いる、カナダのナイアガラ地方を拠点に活動する作曲家Gayle Young。トロント発の名物マガジン『Musicworks』の看板編集者としても知られ、実験音楽の尖端に深い探求心と洞察を注いできた人物。ドイツの美術家Reinhard Reitzensteinのインスタレーションの為に制作された80年作。色と形を用いた記号スコアに基づいて演奏される、23の音階を持つ自作打楽器"コロンバイン"の寡黙な爪弾きなど、ミニマリズムの変種全3曲を収録。インスタレーションの模様を交えた、24ページのブックレットも見応えあり。大推薦盤! LISTEN |
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Songs Of The Watutsi
言語も宗教も同じフツ人との長い民族間紛争でも知られる、ルワンダとブルンジに住むバントゥー系民族ツチ人(ワトゥシ)の音楽。未知音楽探求者の道標『Ethnic Folkways Library』の初期作となる、52年作の63年新装版。ツチの人々の音楽文化と歴史の重要な部分を構成している、バラード、狩猟唄、戦争唄、叙事詩といった伝統的な唄のレパートリーにフォーカスした構成。白眉は、イナンガと呼ばれる原始的なハープの反復的演奏を伴う叙事詩語り。地を這うような重々しい酩酊感に、朽ち果てた録音の質感も相まって、異界風情まんてんの呪術空間が立ち上がってくる圧巻の内容。人類音楽遺産! LISTEN |
Without A Song
部屋の中のある一点に45分かけてズームする構造映画名作『波長』の他、その極端なミニマリズムと遊戯性を音楽メディアに向けた活動でも知られる、カナダの作家Michael Snow。自身の他、マルチメディアアーティストNobuo Kubotaらが参加するグループCCMC(Canadian Creative Music Collective)の80年作。ピアノ、シンセ、ベースの他、騒音発生装置(Crackle Box)やビール瓶などのガラクタもろもろを動員した編成。治外法権的アプローチで即興実験の最前線に切り込む、底抜けな味わいの全4曲。美術と音楽の領域を横断する、トロントの名物レーベルMusic Gallery Editionsより。大推薦盤! LISTEN |
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The Music Of The Dan
奇抜な木彫仮面の数々で知られる、コートジボワール、リベリア、ギニアの国境が交差する赤道直下の森林に住むダン族採訪。人類音楽遺産シリーズ『An Anthology of African Music』の第一弾となる60年代の一枚。ピグミーやソロモン諸島先住民族の研究で知られるポリフォニー求道者Hugo Zempの仕事とあって、ダン族の磨き上げられた多声感覚を堪能できる内容。まずは、竪琴の爪弾きと音声が厚く織り込まれた、サイキックなゆらぎを放つ猟師唄のアンサンブルから。続いて、蜘蛛の糸から作られる膜で音声をひずませるという、原始的な音声変調器を用いた合唱の様子。赤白ラベルモノラル盤。大推薦盤! LISTEN |
Six Songs
Morton Subotnickに師事し、80年にも手仕事感あふれるホームメイド電子音楽の良作『No Imagination』を残している、電子音楽家コンビGregory Jones(aka Rad Solar)とRoy Sablosky(aka Jon Velcro)による、別働グループStandard Of Living。唯一の作品となる全6曲入りの82年作。じわりと機微に触れてくる淡い宅録の音情に覆われた『No Imagination』での繊細なシンセづかいは身を潜め、フルテン&むきだしの電子音と逸脱気味の疾走感で崖っぷちを駆け抜けるエレクトロパンクへと反転。『She Loves You』の甘酸っぱいローファイカヴァーなんかもあり。大推薦盤! LISTEN |
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Artistry
終息したかに見えたNYのフリージャズに、青白く燃え上がる鬼火のような冷たい炎を灯した、ロフトジャズムーヴメントを象徴するグループThe Revolutionary Ensembleへの参加で知られる、ダブルベース奏者Sirone。フルートJames Newton、打楽器Famoudou Don Moye、チェロMuneer Abdul Fataahという変則編成で録音された、最初の自身名義作となる79年の自主制作盤。強靭なしなやかさと薫り立つようなエレガンスを備える、磨き上げられた崩しの作法に魅せられっぱなしの極上室内楽ジャズ全4曲。隅から隅までめちゃくちゃヒップな雰囲気。手製テクスチャスリーヴ仕様。掛け値なしの傑作。 LISTEN |
Ethiopia III - Three Chordophone Traditions
ベゲナ、クラル、マシンコという、エチオピアの音楽的アイデンティティにおいて今なお重要な位置にある三つの伝統弦楽器にフォーカスした、80年代の現地録音盤。ユネスコ監修の名物シリーズ『An Anthology of African Music』の中でも、現在入手最難関となっている一枚。まずは、不眠症の治癒に用いられたという伝承も残されている、さわりを帯びた滋味深い弦の響きが心地いい、ダビデの竪琴ことベゲナの演奏。問わず語りな爪弾きでなんとも云えないピースフルな音楽空間を生み出しているのは、のちにÉthiopiquesを通して世界に紹介される、希代のベゲナマスターAlemu Aga。大推薦盤! LISTEN |
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Decoder - The Soundtrack
人々の行動が無意識のうちに操作されてる近未来の管理社会を舞台に、神経にダイレクトにキく手製ノイズテープによって社会の混乱と覚醒を企てる男の戦いを描いた、William S. Burroughsの著作を基にしたドイツのカルトサイバーパンク映画『Decoder』('84)のサントラ盤。サウンドテロリストFMを演じるF.M. EinheitとEinstürzende Neubauten、Genessis P. Orridge、Matt Johnson率いるThe The、Dave Ball(ex Soft Cell)ら、低予算とは思えないもの凄い面子が集結。まずは、ビロウなシンセの鳴りがなんとも云えないメインテーマの淫靡ヴァージョンから。スリーヴアートもサイコー。大推薦盤! LISTEN |
Libra
70年代フランスにおける電子音響実験の地下水源のひとつである自主レーベル兼グループPôleに関連する活動の他、コンテンポラリーダンス、放送用音楽、ちびっ子音楽の分野でも異能ぶりを発揮している、電子音楽家Philippe Besombes。75年に謎の自主系カルト映画のサウンドトラックとして制作され、半世紀経った現在も異端音楽探求家の間で珍重され続けている怪盤。電子回路に憑りついた化け猫の乱舞から、コズミックドラム渦巻く極上の無重力グルーヴまで、どこを取ってもエグい音しか出てこない狂気のサイケデリックマインドパノラマ。大変希少になっているPôle Recordsのオリジナル盤。強力! LISTEN |
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Trail Of Destruction
70年代の米西海岸で匿名の芸術家たちによって組織され、合体増殖変身を繰り返しながら40年以上に渡って分類不可能な活動を繰り広げている、米国逸脱音楽史のなぞなぞブラックホールBig City Orchestra。メールアートネットワークに接続された80年代の膨大なカセットテープ作品群より、フランスの地下レーベルから発表された87年作。試聴は、原始的な電子回路を用いた奇妙な宅録ミニマル工作から。その他、仮想民族音楽風、ぼんや〜り浮遊する虚脱気味の謎電子音楽など、ほとんど狐につままれてる気分の全5曲。この実体の無いアブストラクトな彷徨い感が持ち味。大推薦盤! LISTEN |
Canti Illuminati
MEVでの急進的な即興実験を経て、音楽のより根源的な起源へと探求を深めていった最充実期の名盤。73年〜77年にかけて録音された人間の声と唄の音源を基に、フィードバックシステムとシンセサイザーを用いて制作された82年作。自身の唄、即興による合唱、家族の集まりで録音された父親の唄、フィレンツェの洗濯婦の鼻歌、それらを電子音響を交えた五感的なミックスワークによって構造化した、唄の風景を巡る極上の霊性サウンドスケープ。試聴は、霧笛の遠鳴りに音声が重なる冒頭の一幕から。調和的な光の印象に満ちた詠唱ミニマルへと結ぶ、終盤にかけての感情を揺さぶる展開も秀逸。一生ものお探しの方に。 LISTEN |
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Attenti Al Fuso
出自であるブルースからの逸脱と、ポストフリーを模索する英国ジャズ最前衛との共演をを経て、ポリネシアあたりの想像上の南国イメージを拠り所とする個人的なサウンドスケープ探求に着手、還暦間近の90年代の終わりにとうとう脳内辺境最奥の景色に到達し、以来80歳を過ぎた現在も未知なるサウンドスケープを模索し続けている、四次元の旅人Mike Cooper。その脳内旅の模様が刻まれた自主CDRレーベルHipshotから発表された02年作。英国レゲエの先駆者G.T. Mooreが繰り出すダブビートと、御大の想像力過多なエキゾイメージとが反応している不穏グルーヴの数々。ほとんど悪夢。大推薦盤! LISTEN |
Tempest
カセットメディアを介して世界各地の潜伏アーティストを結んだ80年代メールアートネットワークの最重要ハブとしての影響力も計り知れない、オランダの都市ズヴォレ発の地下音楽集団兼自主レーベルDe Fabriek。第四世界、ミニマル、テクノ、アンビエント等、あらゆる角度から再解釈が進んだ現在も尚オルタナティヴな視点を提供し続ける膨大な作品群より、94年発表の一枚。脳内辺境奥地へと続く激イマジナブルな地球外クロスオーヴァー(Bサイド全面)だったり、阿波踊りを過剰ブーストした感じのゴリ押し原始テクノだったりの全6曲。砂絵のシンボルアートが施された500枚限定仕様。大推薦盤! LISTEN |
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