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Sierra Leone: Musiques Traditionnelles

西アフリカのシエラレオネに住む各民族の音楽を収録した79年作。録音は、50年代から世界各地の民族音楽収集に取り組み、丸ごと博物館に収蔵したい現地録音の名盤の数々を残した、民族音楽学の母ことJean Jenkins。まずは、ポリリズムの滝に打たれてる気分のリンバ族のドラムミュージックから。立体的なテクスチャを添えている鳴り物の響きが絶妙。グリオの家系で受け継がれるケロナルと呼ばれるリュートを演奏するのは、サバンナの遊牧民フラ族。執拗に打ち返すケロナルの爪弾きと男声コーラスの輪舞。次第に高まっていく陶酔的な唄のうねりに包まれる圧巻の音場体験。大推薦盤!

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180
180 Boner

この不穏な装画の作者でもある藤井義之を中心に、PressureやChance Operationといった先鋭的なポストパンクグループで活動した古澤隆広や、民族音楽に着想を得たThe Mask Of The Imperial Family名義での尖り果てた宅録実験作('81)が世代を超えて再発見されている現Qujilaの杉林恭雄が参加した、短命ながらニッポンインディーズ史に鮮烈なインパクトを残したグループBananarians。解散後にTelegraph Recordsから発表した82年作。どこか飄々とした捉えどころのないしなやかさと、UKダブ/ポストパンク由来のむき出しのエッジを備える全7曲。茶封筒に入った手紙風のインサート付き。大推薦盤!

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Sanctuary Mine

終息したかに見えたNYのフリージャズに、青白く燃え上がる鬼火のような冷たい炎を灯したロフトジャズムーヴメント。その最末期の魔窟から現れた歌手/作曲家Amy Sheffer。本盤でもエンジニアとして異能ぶりを発揮しているMarzette Wattsのアンサンブルに、あのPatty Watersと共に抜擢された経歴を持つ筋金入り。自主レーベル第一作目となる80年作。ドぎつい乙女夢想の淵を彷徨う魔性のメランコリージャズ全4曲。匂い立つような空間づかいも圧巻。ESP界隈での名演で知られるダブルベース奏者Steve Tintweissが参加。際どい情緒がモロだしのご本人による装画もすてき。大推薦盤!

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180 The Light (Bonjour Madame)

盟友であるMartin KippenbergerやAlbert Oehlenらと共にマルチメディアに渡る挑発的なパフォーマンスを繰り広げたコンセプチュアルアーティストであり、そこから誇張とパロディに満ちた治外法権的アプローチで謎めいた音楽活動にも取り組んだ、オーストリアの奇才Jörg Schlick。ダンスフロアの帝王って感じのフェイクディスコスター設定から始まった変名J.B. Slikによる01年作。持ち前の歌心とダンスミュージックへの解体的アプローチが反応している全5曲。共演は、ウォーホールアイコンとして知られる現代美術家Ultra Violet。Albert Oehlenの自主レーベルLeiterwagen Recordsより。大推薦盤!

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Sunday Palaver

規格外の地球外グルーヴを生み出したクラウトロックの極北Dzyanの異能打楽器奏者Peter Giger。そこから更に深く脳内辺境奥地へと踏み込んでいった70年代模索期を経て、各国の一線のジャズ勢や越境者を巻き込む形で到達した最終形態Family Of Percussion。自主レーベルNågaråから発表した80年作。まずは、持ち前のマッドなシンセづかいで深みというか歪みを添えている鬼才Wolfgang Daunerの存在が際立つ、激ドープな地球外クロスオーヴァー『Circulus Aquae』から。ドラム缶の乱舞『Sunday Palaver』も強力。Alan Skidmore、Trilok Gurtu、Doug Hammondらが参加。大推薦盤!

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180 Current Trends In Racism In Modern America (A Work In Progress)

変化、反復、加減速、メモリー、模倣といった、予め定義された様々なタクトの動きによって、即興演奏をリアルタイムで指揮・合成する『コンダクション』と呼ばれる集団合奏システムを考案する異才Butch Morris。85年の歴史的パフォーマンスを収録した名盤。これが、進化し続けながら200回近くもの実践を重ね、数多くの名演を生みだすコンダクションの初演。Frank Loweをはじめとするロフトジャズ人脈に加え、John Zorn、Tom Cora、Christian Marclay、刀根康尚ら、新進気鋭のダウンタウン勢やサウンドアート勢を含む拡張編成。そこはかとなく優雅でどこまでも繊細な破調と調和の綴れ織り。掛け値なしの傑作。

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Things Are More Like They Are Now Than They Ever Were Before

ヨーロッパ発の急進的なロック解体の動きに米国から呼応した、メリーランド州シルバースプリング発の良質レーベルRandom Radar Records(Cuneiform Recordsの前身)の創設者/プロデューサーSteven Feigenbaum。レーベルの看板グループであるThe Muffinsのサックス奏者Tom Scottを迎えて録音された、数少ない自身名義作品のひとつとなる80年作。室内楽調の多重録音アンサンブル、軒先即興セッション、分解されたロックの断片的イメージ、そんな取り留めのない創作のスケッチが環境音と共に綴り合わされた、同氏の頭ん中の覗いてる気分の奇妙なサウンドスケープ仕立て。大推薦盤!

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180 Ghana.... Music Of The Northern Tribes

Milford Gravesと人跡未踏の秘境音楽を同次元で捉える並外れた越境感度を持つ鬼才プロデューサーであり、そこから伝説の多文化パフォーマンススペース"SOUNDSCAPE"を立ち上げる、民族音楽学者Verna Gillisの仕事を堪能できる名盤。ガーナ北部で独自文化を維持する6つの部族を訪ねた70年代の現地録音盤。なかでも、ユニークな建築様式で知られるカッセーナ族は音楽もやっぱり独特。中空を浮遊する反復フルートのサイキックな無限輪舞や、コノと呼ばれる伝統弦楽器を用いた、身体の内側からじわりと温めてくるような爪弾きコーラスなど。Verna Gillisの鋭い音楽嗅覚を感じさせる貴重録音の数々。大推薦盤!

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Apologize / Draw

探求者のあいだで様々な憶測が飛び交うも、未だ謎に包まれたままの80年の自主七吋盤。録音関係者の名前以外にクレジットはなく、連絡先としてサンフランシスコの住所が記されているのみ。探求者によって指摘されている通り、FactrixやMinimal Manといった魍魎が蠢く西海岸の地下魔窟を彷彿とさせる、ヤバさむんむんの逸脱シンセパンクといった趣き。ずたぼろのハンマージャンクビートで迫ってくる『Apologize』ほか全2曲。グループ名(そもそもグループなのかも不明)が印字された茶封筒に、ピクチャースリーヴ、リリックシート、ポスターが封入された魅惑のアートワーク。大推薦盤!

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180 Coming Forth In Light

80年代英国中部の地方都市を結ぶ宅録実験の地下ネットワークから現れた、シュルーズベリー発の二人組The Land Of Yrx。近隣諸国も巻き込むこのネットワークの前線拠点となって数々の名盤を生んだ、AlanとSteveのFreeman兄弟による良質自主レーベルAuricleから発表した87年作。ライヴやスタジオでの未発表ワークスに、84年の『Cerebration』からのリミックスを加えた構成。コスミッシュクラウトロックからの影響を、宅録スケールのセンスとアイデアでサイケデリックな地球外エレクトロに仕上げた全8曲。ずたぼろの音像をさらに過剰ブーストさせた容赦ないリミックスも強力。大推薦盤!

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Überfällig

独自のエコーシステムによって無限拡張化されたギターの響きと脳内辺境奥地の景色とが反応している、70年代コスミッシュクラウトロックの最深到達点『Samtvogel』('74)で知られる、鬼才ギター奏者Günter Schickert(ex GAM)。そこからさらに踏み込んだ仕上がりの79年作。生まれ育った大都市ベルリンの音の体験から構造化されているというミニマリズムの独自解釈と、動物や自然といった環境音を含むオーガニックなイメージとが際どい歪み反応を引き起こしている全4曲。軒先風情あふれる牧歌アシッドフォークも有り。名盤しかない良質レーベルSky Records屈指の一枚。大推薦盤!

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180 Crossings

とことん手作りな電子音工作と、歪んだ脳内エスノ風景とが反応している謎めいた作品の数々を残した、宅録二人組Port Said。正体は、NYを拠点に活動した端境の住人Stefan Tischlerと、Keelerの名義でも良作を残している電子音楽家Keith Walsh。好事家垂涎のアイテムとなっている自主カセットテープの一本となる83年作。二人の作品にちょいちょい参加しているAnton Tibbeのギターがフィーチュアされている全5曲。目玉は、何処までも連なるリズムボックスのビートとコズミックギターの浮遊ジャム『Samba Del Sol』(試聴-3)。見渡し良好な脳辺境最奥の眺望へとごあんな〜い。大推薦盤!

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Muun Music Universe Vol. I - The Peace Church Concerts

即興演奏を通して世界共通言語としての音楽を探求する非営利の学びの庭”Creative Music Studio”を設立し、40年以上に渡って何千人もの参加者と共に音楽の叡智を共有し続けた、現代ジャズ進化史における最大の功労者のひとりである、教育者/作曲家/ヴィブラフォン奏者Karl Berger。Dave Hollandら、CMS最初期の参加者と共にNYの教会で行った74年の伝説的パフォーマンスを二枚のレコードに収録した自主制作盤。試聴は、Richard TeitelbaumのエレクトロニクスとGarrett Listのトロンボーンを含む、再編時MEVに連なる編成による一幕から。森厳とした空間性を湛える静寂に覆われた極上の霊性ジャズ。

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180 Ttaango ... In Nickelsdorf

非公認の地下シーンで公然とフリージャズをぶちかまし、70年代〜80年代旧ソ連における空前のジャズ大進化期をぶっちぎりで先導した、リトアニア発の異能三人衆。オーストリアとハンガリーの国境の町ニッケルスドルフで行われた、トリオでの絶頂期の公演を二枚のレコードに編集した86年作。ロシア大衆音楽の王道であるタンゴをはじめ、クレズマーや民謡からの引用乱用に満ちた換骨奪胎の多様式横断パフォーマンス。試聴は、現行のテクノミニマリズムの視点からも再評価されるなど、文脈を超えた存在となっている、特殊打楽器奏者Vladimir Tarasovの解体的ドラミングにイメージ揺さぶられる一幕から。大推薦盤!

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Senegal - Musique Des Bassari

豊かな自然環境との密接な結びつきから形成された独自の文化をもつ、ギニアと国境を接するセネガル南東端の丘陵地に住むバサリ族採訪。人類博物館監修の名シリーズに残された81年作。森にすむ精霊の顕現とされる仮面を中心とした宗教儀式や通過儀礼の中で演奏される、他のアフリカ諸民族の音楽とは異なる特徴を持つ音楽を収録。要となるのは、古くから伝わる治金の伝統によって磨かれた、鐘、ベル、鈴といった鳴り物の響き。サイキックな音場を醸し出しているフルートと鈴の輪舞や、まるでチベット仏教のマントラのようにも聴こえる合唱など、異界と地続きの音楽風土を感じさせる一枚。大推薦盤!

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180 Moinho Da Asneira · À Cerca Da Bela Vista À Graça

Derek BailyやEvan Parkerと並ぶオリジナルインプロヴァイザーのひとりである、英国の打楽器奏者Paul Lytton。西ドイツ生まれの打楽器奏者Paul Lovensとのデュオ名義による、アーヘンの美術館やブレーメンの小さな劇場で行った、78年〜79年のパフォーマンスを収録した80年作。リリースは、両名が運営する自主レーベルPo Torch Records。空間の位相を自在にあやつる両名の人間エレクトロアコースティック状態の響きの錬成術に圧倒されっぱなし。極限まで詰められた対話の距離、そこから不意に噴き出して何処までも無軌道に膨張していく全方位的音楽空間。巨大音量推奨。大推薦盤!

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