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Rhythmania And Other Electronic Musical Compositions

作曲家として第一線で活躍する傍ら、南米の古い民謡や伝統的な歌を録り歩き、人類音楽遺産級の膨大な南米フォークソングアーカイヴを残したことでも知られる、J.D. RobbことJohn Donald Robb。70歳を過ぎて取り組んだ電子音楽実験の成果が刻まれた76年作。ポリリズムを用いた強力な原始テクノ『Rhythmania』、本来ノイズとして扱われる微弱なクリック音をビートに転用している『Factory Sounds』など、キレッキレに攻めていますが、なんとこの時点で御年84歳。ジャケは、Folkwaysの名作スリーヴアートの数々で知られるグラフィックデザイナーRonald Clyneのベストワークのひとつ。大推薦盤!

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180
180 Papa Oewa

目の錯覚ではなく実際に歪んでいます。Leo Cuypers / Willem Breukerの三角形ジャケと並べて飾りたい平行四辺形ジャケ。オランダのダブルベース奏者Maarten Altenaによる81年作。骨折したギプス状態の腕の不自由さをあえて演奏に投影したり、ついでにダブルベースもギプスで固めちゃったり、マイムパフォーマーのTeo Jolingと共に『目玉の為の演奏会』と銘打ったダダイスティックな音楽演劇を繰り広げたりと、ジャズの文脈から著しく逸れた即興実験に取り組む鬼才。ダブルベースの他、テープレコーダーやメトロノームを用いた、あの手この手の底抜けな独演全7曲を収録。大推薦盤!

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Flash

既存美学に対する機知に富んだ破壊的パフォーマンスの数々で知られる怪人Jac Berrocal(ex Catalogue)。特に、異端性のみを抽出異化するロックへの概念儀式的アプローチは唯一無二。99年に300枚のみリリースされたこの10吋盤に収録されている、The Stoogesの『I Wanna Be Your Dog』の魔カヴァーもそんな一曲。James ChanceとRon Andersonが参加して、96年に米国で録音されたもの。77年に発表した、ヤク漬けロックンロールスターVince Taylorを魔界より召喚した怪曲『Rock'n Roll Station』を想わせる強力な仕上がり。クリアスリーヴのピクチャー盤仕様。大推薦盤!

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180
180 Vol. 2

フリージャズとかインプロビゼイションとか前衛芸術とかそういうのとは無縁の地平から現れた、カナダの地方都市ロンドンを拠点とする非音楽家による完全自由即興グループThe Nihilist Spasm Band。半世紀以上に渡る長い活動歴の絶頂期の迸りが刻まれた79年作。補聴器の部品と小型マイクで魔改造された爆音電気カズーをはじめ、如何にして既存を打ち破るかという一点に振り切って開発された自作楽器編成。逸脱衝動の純粋結晶を見るような全力フルスイングのパフォーマンスに身も心も清められた気分。巨大な音量で聴くべしとのこと。トロントの名物レーベルMusic Gallery Editionsより。大傑作!

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Blends & The Digital Pianos

Musica Elettronica Vivaのオリジナルメンバーであり、脳波、心拍、皮膚の電気反応等を作曲に取り込む拡張実験にも取り組んだシンセ奏者/作曲家Richard Teitelbaum。流派を越えて伝統と現代を結ぶ越境的な活動により新しい邦楽の世界を拓いた、尺八奏者横山勝也に師事した70年代の在日時代に作曲された『Blends』収録の84年作。同氏の尺八とTrilok Gurtu(ex Aktuala)のタブラを迎え、天上的な光の印象を放って浮遊する雅楽風の霊性ミニマルシンフォニーに仕上げた名曲。Bサイドには、コンピューター制御の三台の自動ピアノが繰り広げる響きの海原『In The Accumulate Mode』を収録。大推薦盤!

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180 Epigrama

汎地中海性の多文化フォークロアに磨かれた現代カタルーニャ音楽の豊かさを体現する、ギター奏者Toti Soler(ex Om)。ご当地レーベルから発表した85年作。 Feliu Gasull、Pedro Javier Gonzálezという、現代カタルーニャギターの名手を迎えたギタートリオ編成。80年代コンテンポラリージャズの洗練と持ち前の微熱を帯びた歌心が反応している全7曲。試聴は、そこから更にブラジル音楽へとイメージをひろげている『Entremig』から。表題曲『Epigrama』にピアノで参加しているのは、瑞々しい感性で80年代カタルーニャ発のジャズ進化実験を先導した鬼才Conrad Setó。大推薦盤!

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Cloud Line Blue

ここからECMとの合流を経て更なる洗練の極へと向かっていく、ノルウェーのヴォーカリストKarin Krogと英国のサックス/シンセ奏者John Surmanのデュオ。ジャズの領域を飛び出して新たな音響景色へと踏み込んでいった模索期に発表した、両名の共演スタイルの原型となる79年作。星空をひろげたようなミニマル幻想から、知覚を揺さぶるアブノーマルな倒錯グルーヴまで、陶酔とメランコリーの迷宮を彷徨う全7曲。ECM音響工学の中枢Jan Erik Kongshaugの際どい空間づかいも圧巻。スリーヴアートは、シュルリアリスティックな画風で知られるチェコの画家Jan Kristofori。大推薦盤!

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180 Samse Tak!

北欧ジャズの新境地を拓いたJan Johanssonと共に、民謡とジャズの言語を結び付ける融合実験に取り組んだノルウェー系スウェーデン人のドラムス奏者Egil Johansen。出身地であるノルウェーの伝統的なダンスミュージックや民謡をもとに制作された77年作。同じ頃、Jan Garbarekらによって発表された北欧民謡ジャズ傑作『Østerdalsmusikk』を想わせますが、賑やかな編曲といい、Terje Rypdalの電気ギターのワイルドな乱調ぶりといい、よい意味での消化不全というかごった煮感が楽しい仕上がり。フィンランドのSeppo Paakkunainenらが先導したフォークロア復権の動きにも重なる内容。大推薦盤!

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Visitations

ミニマリズム第一世代からの創造的変異種Jon Gibson。初期ミニマリズムの最重要コレクションとなっているChatham Square Productionsの12番として発表された、最初の単独作品となる73年作。ざわざわ蠢く鳴り物の残響とフルートの揺らめき、そこにシンセの呻りや小川のせせらぎ等の環境音が重なり、反復や持続によるものとは異なる、さざ波状に空間に満ちていく有機的なテクスチュアを浮かび上がらせている圧巻の内容。終始ジャングル彷徨ってる気分で脳内辺境探検の為のサウンドスケープとしても有効。スリーヴアートは、ネオン管を用いた彫刻で知られるポストミニマル作家Keith Sonnier。大傑作!

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180 A Flor De Plastico Incinerada

伝統と現代を結ぶ極めて急進的な融合実験に取り組んだ、ブラジルのクロスオーヴァーミュータントGrupo UM。グループを率いるのは、若干17歳でHermeto Pascoalのバンドに参加するLelo NazarioとZé Eduardo Nazarioの兄弟。当時ヨーロッパへの初遠征の際に彼らのパフォーマンスを目の当たりした現地の批評家からあがった、”爆発的混交”という驚嘆のレビューが全てを物語る、グループとしての絶頂を体現する83年の三作目。ブラジル伝統音楽の情緒はいよいよ跡形もなく分解され、偏執的な構築美と無軌道な突破力を兼ね備える超高性能アンサンブルによる、極めて精密かつ奇形的な迷宮音楽へと深化。強力!

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The World Is My Womb

時代を超えてあらゆる角度からの再解釈が進んだ現在もなおオルタナティヴな存在であり続ける、Nigel AyersとCaroline KによるカルトユニットNocturnal Emissions。次作『Spiritflesh』と並んで、ポストインダストリアルとアンビエントの関係性を探る上で最も重要な作品のひとつとなる87年作。試聴は、典礼聖歌の一節と環境音とが綴れ織りになった合成シンフォニー『Lighten Our Darkness』から。ガムランの現地録音素材を用いた響きの錬金術により、五感に染み渡るオーガニックなテクスチュアを醸し出している、Touchレーベルの創設者である鬼才Jon Wozencroftの仕事にも注目。大傑作!

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180 Dinner At Eight

名うてのぶっ壊し屋が軒を連ねるNYダウンタウンシーンの最前衛に在って、シンセを用いたプログラミングコンポジションと自身のバックボーンであるアメリカ大衆音楽由来の伝統的な作法を融合する取り組みで異彩を放った、作曲家/シンセ奏者Wayne Horvitz(ex Naked City)。その初期の成果となる、イメージ揺さぶる密やかな宅録的探求の数々が詰め込まれた86年作。ガザンバなる自作の電子打楽器で奇妙な浮遊グルーブを添えているのは、電子音楽家Chris Brown。現在はシアトルに拠点を移し、Butch Morrisと行った共同研究をもとに、即興と作曲を結ぶ指揮技術の構築を模索しているとのこと。大推薦盤!

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LAShTAL

主宰であるDavid Tibetの神秘主義的な一面が色濃く顕れている初期Current 93の一枚。単独では最初の作品となる84年の12吋盤。CoilのJohn Balance、23 SkidooのFritz Häamanを含む、インダストリアル第二世代の最強トリオ編成。Aleister Crowleyによって体系化されたセレマと呼ばれる神秘思想に基づく、古代宗教やオカルトの異郷性が濃厚に匂い立つ仮想儀式空間。どこでもない想像上のエスノイメージを追い求める脳内辺境探検家にもおすすめしたい内容。A面ラストは言霊が無限にループするレコードならではのおまけ付。セレマのシンボルである六芒星をあしらったパープルラベルのオリジナル盤。名盤!

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180 Days And Days

11歳で始めたダンスレッスンの為のバンドをルーツとして、あらゆる音楽の影響を消化不良気味に吸収しながら、まるで子供部屋の乱雑さがそのまま音楽になったかのような大変ユニークな作品を生み出す、端境の住人C.W. VrtacekことCharles O'Meara(ex Forever Einstein/Biota) 。希少になっている82年の自主制作盤。遠い記憶の風景を辿るような、つくねんとした詩情を漂わせる随想的サウンドスケッチだったり、ポップな佇まいの背後にひろがる空っぽさが言いようのない不安を醸し出す、前作『Victory Through Grace』から連なる屈折した宅録ひとり楽団だったりの全12曲。大推薦盤!

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Confitures De Gagaku

ヨーロッパ発の急進派の動きと相関する特異なシーンを育んだカナダの仏語圏ケベック。その中心人物であり、現代ジャズ拡張実験の尖端を切り拓いた伝説グループNébuの仕掛人としても知られる、作曲家Jean Deromeによる88年作。雅楽と中国の道暦に着想された作曲を基に、陶芸家河井寛次郎らの詩や俳句の引用を組み合わせた大規模なアンサンブルピース。頭上を旋回浮遊する管のしめやかな鳴り包まれる『Ouareau (Haïkus)』など、絶えず揺れ動く有機的な構築美に満ちた全10曲。装画は、この作品の演奏の際にライヴ制作された、アニメーターPierre Hébertによる即興アニメーションの一幕。大推薦盤!

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180 South Indian Music On Saxophone By Kadri Gopalnath

ピアノ、ヴァイオリン、大正琴、どんな楽器もまるで先祖代々そこにあったかのように馴染んでしまうインド古典音楽の不思議を体現する、南インドのサックス魔人Kadri Gopalnath。伝統のカルナータカ音楽にサックスを融合するという前代未聞の取り組みに生涯を捧げ、ジャズとの越境コラボレーションにも挑んだ人物。希少になっている85年発表の二枚組。独自に編み出した呼吸法と自ら施した鍵部の改造により、軽やかに踊る淀みない即興にまるで唄うような装飾的トーンが添えられている圧巻の演奏。惜しみなく繰り出される美技のオンパレードに打ちのめされること請け合い。大推薦盤!

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