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Mercury
当時17歳の無名の宅録少年によって録音されたという、米国宅録カルチャーの深淵に佇む83年の自主制作盤(プレスは英国製)。本名Chuck Minutoによる、脳内辺境奥地への旅が綴られた極私的なレコード。使用されているのは、メロトロン(あらかじめ録音された磁気テープを音源とするポリフォニックキーボード)と、レンタルのシンクラヴィア。弦楽、管楽、電子音等が厚く塗り込められた合成音響の陶然と揺れるドラッギーな鳴りは勿論、きらきらと瑞々しい狂気を放つ唄も際どさまんてん。アートワークのヤバさも含めて、The Legendary Pink Dotsあたりの魔界音楽愛好家も悶絶確実。強力! LISTEN |
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Reel Of Ghosts And Dreams
伝統と現代をのみ込んで多様な進化のうねりを生み出した80年代ケルトフォーク進化実験の豊かさをしみじみ感じる一枚。80年代にかけて二枚のレコードを残している、グラスゴー出身のスコットランド人ギター奏者Anton Kirkpatrickによる88年作。リリースは、英国のインディー系フォークレーベルMaking Waves。Roland社とのパートナーシップのもと、ギターシンセの名機GR707/GR700を用いて録音された作品。ケルトの精神風土を拠り所としつつ、洗練されたジャジーなタッチやオーガニックなシンセづかいでモダンにアップデート。新品同様オリジナルデッドストック入荷。大推薦盤! LISTEN |
Quelques Musiques Simples / Quelques Rythmes Libres
学校文化へのラジカルな問いとして出現した児童教育メソッド『フレネ教育』の開発者である、フランスの教育者Célestin Freinetのアイデアに基づく教材レコードシリーズの一枚。71年に発表された33回転仕様の七吋盤。教科書や授業による恣意的な教え込みを有害と批判し、子供たちの自由発想と自治に従って学習するというフレネ教育の下では、音楽もこんなに自由!マリンバとギターの問わず語りな爪弾き、淡い煌めきを放つ天然ミニマルミュージック、輪ゴムベースや樽ドラムといった手作り創作楽器の騒音オーケストラなど、9歳〜11歳児の彷徨う音楽衝動に打たれる全8曲。大推薦盤! LISTEN |
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Mini Jazz Klub 44
この前年に、旧チェコスロバキア発のジャズ進化実験を導いた特殊フルート奏者Jiří Stivínとの共作『Zrcadlení』を発表している、ヴォーカリスト/作曲家Mirka Křivánková。ご当地ジャズの最前線を紹介したPantonレーベルの七吋盤シリーズ『Mini Jazz Klub』の一枚として発表された86年作。サイキックなヴォーカリゼイションと、ギター奏者Zdeněk Dvořáの幻惑的な爪弾きインプロヴィゼイションで綴られる3曲を収録。スラヴの森の霊気が漂ってきそうな前作の幽玄とした空間性は一層深みを帯びており、なんだかもう何処か遠〜い世界に意識をもっていかれちゃう異界風情まんてんの仕上がり。すごい! LISTEN |
Threat
音楽、映像、グラフィックその他もろもろ多岐に渡る才能を爆発させ、David Chesworth(ex Essendon Airport)と共に80年代豪の地下音楽シーンを先導した鬼才Philip Brophy(ex → ↑ →)の別働名義。メディアアート実験としての過剰なサンプリングアクションからダンスミュージックに治外法権的アプローチで切り込む一連の逸脱エレクトロワークスの一枚となる89年作。プロデュースと作曲を手掛けているのは、ロイヤルメルボルン工科大学で教授として教鞭を執りながら、南極のフィールドレコーディングに取り組むサウンドアーティストPhilip Samartzis(ex Gum)。大推薦盤! LISTEN |
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Ponte Para O Invisível
幼少の頃からブラジル美術界で様々な賞を受賞しているヴィジュアルアーティストであり、映画製作者、写真家、詩人、俳優、劇作家、作曲家など、マルチメディアに渡る創作活動を展開しているリオデジャネイロ出身の才人Ricardo Movits。Paul Hallsteinなる米国の音楽家との連名で発表した89年の自主制作盤。ニューエイジ思想に接続された、脳内辺境奥地を巡るスピリチュアルフォーク作品。試聴は、霊感ギミックを交えた揺れる音像に女声コーラスが儚く滲む『Resgate』から。夢にでそうなインパクト大の自作装画に、太極図が描かれた円形インサート付きという念入りアートワークも魅惑。家宝にどぞ。 LISTEN |
Where The Hammer Hangs
古今東西呑み込む唯一無二の地球外グルーヴを生み出したクラウトロックの極北Dzyanから高性能越境集団Family Of Percussionへと連なる、異能打楽器奏者Peter Gigerを中心に展開された極めて創造的な拡張実験の粋が濃縮された逸品。同氏の自主レーベルNågaråからリリースされた78年作。残響の蠢きに覆われた濃密な即興空間から、アブストラクトなグルーブを燻らせる無国籍クロスオーヴァーまで、知覚を揺さぶる全8曲。なかでも、Dzyanでも魔物ぶりを遺憾なく発揮していたEddy Marronの悪魔的に冴えわたる電気ギターづかいは異様。打楽器奏者Trilok Gurtuが参加。 大推薦盤! LISTEN |
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Small Mountain
Children At Playの活動でも知られるマレット奏者Tom van der Geld。70年代ECM/Japoレーベルにおけるコンテンポラリージャズ路線から一転、世界各地の民族音楽を栄養源とする高純度のミニマルミュージック進化実験に取り組んだ86年の初ソロ作。リリースは、古今東西の統合と拡張へと向かった独Wergoの新機軸シリーズSpectrum。マリンバの他、ビルマ、中国、タイといった国々の伝統打楽器や、アフガニスタンの馬鐸、玩具等を全て自身で演奏したひとりアンサンブル。試聴は、4台のマリンバを用いたAサイド全面に渡るポリリズムの海原『Small Mountain』から。大推薦盤! LISTEN |
Tishya
ザ・精子ってグループ名で逮捕者も出すほどの公然猥褻パフォーマンスを繰り広げた70年代前衛期のお騒がせな活動を経て、80年代からは、ドラムマシン、シンセ、自身の信仰するチベット仏教の精神性をちゃんぽんする謎の宅録実験に取り組んだ、フィンランド偉人変人列伝の筆頭Pekka Airaksinen。膨大な宅録音源をCD-R化し黙々とセルフリリースしていた90年代の自主盤群より、98年リリースの一枚。Conrad SchnitzlerやAsmus Tietchensといった電子音楽進化史の歪みから現れた宇宙人的存在を彷彿とさせる、何処までも逸れていくアブストラクトな彷徨い感覚に満ちたサイキックエレクトロ全9曲。大推薦盤! LISTEN |
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Les Trois Fou's Perdégagnent (Au Pays Des...)
ギクシャク喘ぎながら疾走するドラムスに、よじれたサックスとダミ声のヴォーカルが予測不可能なタイミングで唄い出す驚天動地のとんちきロックと云えばこのグループ。78年の二作目。リズム&ブルースの呪縛からロックが解き放たれた瞬間の興奮と清々しさに満ち溢れた前作のパンキッシュな突破力を維持したまま、アンサンブルの強度は最高点に到達。試聴は、もつれるリズムからうねるようなグルーヴが立ち上がってくる圧巻の一曲から。『ロックな感じでおすすめありますか〜?』って聞かれたらこの人たちを聴いてもらいますが、大抵はげんなりして帰っちゃうという当店の看板グループでございます。大傑作! LISTEN |
Controluce
CarnascialiaやCanzoniere Del Lazioで活動したCarlo Siliottoとの共演を通して、70年代イタリアにおける最も急進的なフォークロア復権の動きに共振した、ローマ発のフォークロックグループStradapertaの面々で編成されているグループBella Brace。本家のフォークロック志向とは異なる、管楽器を前面に据えたジャズとロックの融合実験作といった趣きの85年の自主制作盤。トリッピーなシンセ/音響づかいに、マッシヴなドラムスがずしずし打ち込まれる消化不良気味の異形グルーヴを含む全13曲の構成。Liza Verkerkなる人物の作編曲が際立っていますが人物詳細は不明。大推薦盤! LISTEN |
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Lekeitioak
フランコ独裁政権下で厳しい弾圧に晒されたバスク文化の復権を旗印に、伝統楽器を前面に配置したり、精神科医の経験から自閉症児の叫びに着想を得た独特の歌唱法を編み出したりと、伝統に寄り添う歌心と同時に鋭い実験性を備える唄の数々を残した、人間国宝級の歌人Mikel Laboa。そんな実験的志向のひとつの到達点を示す88年の二枚組作品。奇妙な響きのオノマトペ詩、不協和音を多用したギターづかい、そして世界最前衛の音楽を紹介した伊Crampsレーベルの名盤で知られるJesus Arzeのチャラパルタとの思索に富んだ即興的対話。戦後バスクを代表する画家José Luis Zumetaによる装画も強力。名盤! LISTEN |
Mangala
ザ・精子ってグループ名で逮捕者も出すほどの公然猥褻パフォーマンスを繰り広げた70年代前衛期のお騒がせな活動を経て、80年代からは、ドラムマシン、シンセ、自身の信仰するチベット仏教の精神性をちゃんぽんする謎の宅録実験に取り組んだ、フィンランド偉人変人列伝の筆頭Pekka Airaksinen。膨大な宅録音源をCD-R化し黙々とセルフリリースしていた90年代の作品群の中から、86年に作曲された8曲を収録した自主CD-R。ぼんや〜り発光浮遊する電子音のゆらめきに覆われたサイキック密教エキゾチカ。怪盤揃いの同CD-R作品群の中でも、脳内辺境奥地に最も深く踏み込んだ内容。大推薦盤! LISTEN |
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Sugatas
ザ・精子ってグループ名で逮捕者も出すほどの公然猥褻パフォーマンスを繰り広げた70年代前衛期のお騒がせな活動を経て、80年代からは、ドラムマシン、シンセ、自身の信仰するチベット仏教の精神性をちゃんぽんする謎の宅録実験に取り組んだ、フィンランド偉人変人列伝の筆頭Pekka Airaksinen。膨大な宅録音源をCD-R化し黙々とセルフリリースしていた90年代に発表された、84年録音の自主CD-R。隅から隅まで歪み果てた、中毒性の極めて高い非構築系軟体浮遊テクノ(?)。まったく掴みどころのないこのダダイスチックなアプローチが持ち味。アートワークもいい感じ。大推薦盤! LISTEN |
Paramitas
ザ・精子ってグループ名で逮捕者も出すほどの公然猥褻パフォーマンスを繰り広げた70年代前衛期のお騒がせな活動を経て、80年代からは、ドラムマシン、シンセ、自身の信仰するチベット仏教の精神性をちゃんぽんする謎の宅録実験に取り組んだ、フィンランド偉人変人列伝の筆頭Pekka Airaksinen。膨大な宅録音源をCD-R化し黙々とセルフリリースしていた90年代に発表された自主CD-R。無心に打ち込まれる引き攣った変則ビートに乗せてどこまでも逸れていく逸脱エレクトロ全11曲。フィンランド国内の仏教施設での録音のようですが、いろいろ独自解釈過ぎて仏教味は皆無。大推薦盤! LISTEN |
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For Them
ブラックコンシャネスに色濃く染められた70年代デトロイトジャズシーンの最前線に在って、ヨーロッパ経由の洗練された演奏で異彩を放ったチェロ奏者Muneer Abdul Fataah。ダブルベース奏者Stephan Kurmannを中心とするスイス勢とバーゼルのスタジオで録音され、デトロイトシーン最重要キーマンDoug Hammondの自主レーベルIdibibから発表した89年作。チェロ、ダブルベース、ギターのエレガンスで思索に富んだ演奏が交わる乱調室内楽ジャズ全9曲。アンサンブルの強度を保ったまま崩しているこの感じ最高。ご本人から譲って頂いた貴重なオリジナルデッドストック。こりゃ隠れた名盤だ! LISTEN |
The Ritual
アーティストの育成と自立を目的として60年代シカゴの下町で組織され、70年代以降の米国におけるジャズ進化実験の最も重要な前線拠点となっていくAACM(創造的音楽家の進歩のための協会)の中心人物のひとりであり、その精神性を最も深く体現する偉大なコミュニティリーダー/教育者/マルチプレイヤーKahil El'Zabar(ex Ethnic Heritage Ensemble)。以降、The Ritual〜Ritual Trioと展開していく、内なる巡礼の旅に重ねたスピリチュアルジャズワークスの出発点となる85年のパフォーマンス。Lester Bowie、Malachi Favorsとの陰影に富んだ即興空間『Magg Zelma』全1曲を収録。大傑作! LISTEN |
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Il Etait Une Fois
電子音響研究の総本山INA-GRMの最重鎮であり、民族音楽研究者としての功績も大きい異能作曲家Jean Schwarz。打楽器奏者としての出自を持ち、エレクトロアコースティックコンポジションに民族音楽のリズムを組み入れる実験にも取り組んでいる人物。そんなリズムへの探求と剥き出しの電子音が反応している逸品。73年〜74年にかけてINA-GRMのスタジオで制作され、自身のプライベートレーベルCelia Recordsから80年に発表した作品。試聴は、ざわざわ蠢く電子音の乱流からアブストラクトな律動が立ち上がってくる圧巻の原始テクノ『Gamyriade』から。大推薦盤! LISTEN |