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L'Experience Acoustique
INA-GRM重鎮の電子音楽家として、また電子音楽コンサートの為の革新的サウンドシステム『アクースモニウム』の開発者として、空間への知覚的アプローチを模索し続けたFrançois Bayle。69年から72年にかけて作曲された、全5章から成る長大な組曲『L'Expérience Acoustique』を二枚のCDに収録した、94年の自主リリース盤。カットアップされたDaevid Allen(ex Gong)のギターの乱舞、初期Soft Machineの名曲『We Did It Again』の解体的引用を伴うRobert Wyattの音声パフォーマンス等、時代の空気が投影されているという不穏な具体音づかいに、ロックへの言及を織り交ぜた強力な内容。大推薦盤! LISTEN |
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Escape From The Cage Vol 3 (Images Of Infinity)
80年代英国中部の地方都市から欧州各地を結ぶ宅録実験の国際地下ネットワークにスポットを当てた、85年の名作カセットコンピ『A Cage Went In Search Of A Bird』を序章として、そこからさらに深く展開していったこの動きを三部に渡って紹介したシリーズ『Escape From The Cage』の第三弾となる93年作。制作は、英国ローカル地下シーンを先導し続ける鬼才Alan Freeman。巨大なガス貯蔵施設などの特殊な共鳴環境で知覚の拡張実験に取り組む、フランスの実験音楽ユニットLightwaveの他、没入感マックスのゴングミニマルを奏でる響きの錬金術師Loren Nerellら全6組収録。大推薦盤! LISTEN |
Flossie And The Unicorns
魔改造ハモンドオルガンを操る怪人Quintronと共に、ニューオリンズ地下に見世物小屋風のドぎついキュッチュアートと融合したクセ強なスカムシーンを生み出す、人形クリエーター/人形つかいMiss Pussycat。お手製のミュータントパペットバンドFlossie And The Unicornsの96年作。メンバーは、ギターのプリンセス・パンドラ・スターダスト(ジャケ右端のぐちゃぐちゃのやつ)など、謎の乙女キャラ四人編成。ずたぼろの崩壊シンセポップを交えたラジオプレイ仕立ての寸断コラージュ絵巻。ジャケ左上の音が出る回路も動作確認済(電池交換済)。なにが再生されるかは買ってのお楽しみ。大推薦盤! LISTEN |
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Colorado
騒音本舗RRRecordsによって編集された、コロラド州に所縁の音楽家たちを紹介した88年のコンピ。大きくフィーチュアされているのは、ボルダー出身のノコギリ奏者で画家でもある、謎のご当地アーティストJoshua Stevens。独演の他、デンバーの宅録魔人Little Fyodorと録音した変てこなノコギリシンセポップも収録。もう一角は、実験映画の巨匠Stan Brakhageとの仕事で知られる異才Rick Corrigan。Doll Parts、Architects Officeといった同氏が率いたグループの貴重曲を収録。こちらは、狂人の頭ん中のぞいてる気分の際どい魔界テイストが持ち味。コロラド土産にぴったりの一枚。大推薦盤! LISTEN |
Seite A Seite A
アコーディオンを用いた拡張的演奏の技巧、古典と現代/作曲と即興の境界を無効化する無軌道な好奇心、ダダイスティックな態度に貫かれた不遜なユーモアのセンスでもって、つわもの揃いのドイツ即興シーンにおいて唯一無二の存在となっている、鬼才Rüdiger Carl。Stephan Wittwer、Irène Schweizer、Philipp WachsmannとのグループCOWWS' Quintettの91年作。試聴は、屈折した歌心があと引く奇妙な室内楽『Dieter Für Günther』から。プログラミングドラムをいじくっているのは、Albert Oehlenらと謎めいた活動を繰り広げていた在ドイツ期のMayo Thompson(プロデューサーも兼任)。大推薦盤! LISTEN |
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Name : Ø Titel : Ø
世界を結ぶごった煮音楽の輪をひろげながら地球スケールの旅を続ける、お馴染みの国境なき音楽集団Embryoに参加した、打楽器奏者Freddy Setzとベース奏者Gerald Hartwigの二名による、短命の宅録グループScheiss Die Wand An。クラウトロックの突然変異的ミュータントといった趣きの82年作。両名が参加したEmbryoの作品(『La Blama Sparozzi』や『Africa』)でも聴かれる、ダブや電子音楽を独自消化したスタジオ実験志向をぐっと極端にした感じの逸脱ド根性あふれる仕上がり。めくるめくコラージュ的曲想や空白の罫線ジャケも含めて、初期Faustへのオマージュとも受け取れる内容。大推薦盤! LISTEN |
Cuba Popolare
67年から68年にかけて録音されたキューバの民衆音楽。社会運動に接続された世界各地の庶民の音楽を紹介した、イタリアの社会派民俗音楽レーベルI Dischi Dello Zodiacoから76年に発表された一枚。試聴は、アフリカ原産の土着宗教とカトリックが交わり、カリブの風土や精神性と融合してドス黒く熟成発酵したアフロキューバの民間信仰サンテリアの儀式の一幕から。密儀空間の熱が迫ってくる五感的な録音が見事。南東の都市サンティアーゴ・デ・クーバからは、亡命フランス人移住者が持ち込んだ手回し式自動オルガンとアフロキューバのリズムが交わり独自進化を遂げた、ご当地名物の道端楽団の演奏。大推薦盤! LISTEN |
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Considerations 1
ジャズの文脈にフリージャズが確立された歴史的イベント『ジャズの10月革命』の仕掛人であり、自ら描く抽象画のイメージと重ね合わせた詩的で思索に富んだ即興演奏を模索し続けた、教育者/画家/トランペット奏者Bill Dixon。NYを離れ、バーモントの大学で教鞭を執りながら静かに創作に打ち込んだ70年代の録音で構成された、『Considerations(考察)』と題した連作の1番となる81年作。静寂を際立たせるダブルベースの爪弾きからアブストラクトな陰影の空間が立ち上がってくる『Places And Things』ほか全5曲。ダブルベースはAlan Silva。自作の抽象画を配したアートーワークも秀逸。大推薦盤! LISTEN |
Ethiopie: Polyphonies Et Techniques Vocales
多様な民族が暮らす多民族国家エチオピアの声楽集。同国の声楽というとコプト教に由来する儀式音楽が知られますが、ここで紹介されているのは、各地の民族グループによって独自に発達したポリフォニー声楽と特殊な発声技術。民族音楽学者Jean Jenkinsと、Ocoraの探求美学を体現する名プロデューサーCharles Duvelleによって制作された68年の名盤。ベドウィンに起源をもつラシャイダ人のぐるぐる巡る円環コーラス、虫の羽音に似たバズノイズを含むシダモ族の合唱、重なったり離れたりを繰り返すギミラ族の奇妙な男声二声など、独自音楽ずらり。ジャケの配色が異なる85年の後発盤。人類音楽遺産! LISTEN |
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Handicaps
Marion Brownの傑作『Porto Novo』('69)でのポストフリーの予言に満ちた名演の後、逸脱集団Instant Composers Poolへの参加を経て、ジャズの文脈から大きく逸れた宛先不明の即興実験へと踏み込んでいく、オランダのダブルベース奏者/作曲家Maarten Altena。初期ICPレーベルの12番として発表された、最初の単独作品となる73年作。骨折によってギプス状態となった自身の手首の不自由さをあえて演奏に投影するというもので、ついでにダブルベースもギプスで固めておそろのプリペアド仕様に。予測不可能な音が飛び出したり、たどたどしいタッチが絶妙な音情を醸し出したりの全8曲。大推薦盤! LISTEN |
A Profanation Of Art
古代ケルトの吟遊詩人に倣った異文化を結ぶ地球スケールの旅を続ける、イタリアの作曲家Andrea Seki。活動初期となる89年に、ドラム奏者Rino ScarponiとのMystiqfystixなる名義で発表した幻の自主制作盤。彷徨う音像に、むき出しのミニマリズムと古代宗教や神秘主義のイメージが象徴的に織り込まれたリチュアルフォークの変種。ドラムのみを伴奏にした鬼気迫る絶唱から、ギターの震える轟音、環境音、放送ノイズ等が綴れ織りになった脳内イメージの木霊に溶けていく、片面前面に渡る内なるサウンドスケープ『Moulders Of Essence』(試聴1~2)収録。デッドストック状態で眠っていたお宝盤。強力! LISTEN |
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Rational Music For An Irrational World
『…平均律ピアノを捨て、未来の革命に備えよ』というスローガンのもと、84年から20年以上に渡って、純正律の奥深さを広める機関紙の発行やライブイベントの企画を行い、La Monte Youngをはじめとする著名音楽家が名を連ねた”純正律ネットワーク”。その信念に賛同する音楽家を紹介したコンピシリーズの89年の第一弾。試聴は、コンピューターを用いたガムラン音楽の再構築に取り組む作曲家Bill Alvesによる一曲から。国籍不明のエキゾシアターは、純正律に基づく奇妙な自作楽器を次々に考案し、誰も到達し得ない異形の音楽理想宮を創造した偉人Harry Partchの貴重音源。大推薦盤! LISTEN |
Any Questions?
ディレイ、ループ、エコー、リバースといったギターの拡張サウンドを軸に、環境音楽やミニマリズムの作法と結びつけた独自の作曲に取り組いんでいる、セントルイスの特殊ギター奏者Carl Weingartenを中心とするグループDelay Tactics。オリジナルメンバーのReed Nesbit、シンセ奏者Walter Whitneyとのトリオ編成で発表した84年作。別働名義の名盤『Windfalls』('83)から連なる瑞々しい音響景色『Under The Ice』、揺れ動くテクスチュアに深々と打ち込まれるミニマルなドラムスが映える『On Green Waters』ほか全10曲。現在も活動の拠点となっている自主レーベルMultiphaseより。大推薦盤! LISTEN |
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Insound 2 Electronic / Computer Music
ピサ、フィレンツェ、トリノと並んで、イタリアにおけるコンピューター音楽研究の主要な拠点のひとつとなっていた、パドヴァのスタジオCSC(Centro Di Sonologia Computazionale)の成果を全三巻にまとめたシリーズ『Insound』の83年の第二巻。目玉は、Pietro Grossiと並ぶコンピューター音楽の先駆者であり、実験音楽集団NPS(Nuove Proposte Sonore)の創設も含めたその活動と秘蔵音源の数々が時代を超えて再評価を巻き起こしている、作曲家Teresa Rampazzi。ふわふわ転がる綿菓子みたいな電子音の感触が心地よい同氏の電子室内楽『Fluxus』ほか、四名の作曲家による全四曲を収録。大推薦盤! LISTEN |
Botte Da Orbi
イタリアのプロデューサー/キーボード奏者Roberto Colombo。宛先不明の変態盤ばかりを取り揃えたインディペンデントレーベルUltima Spiaggiaに残した77年作。プログレとザッパを経由して極端に複雑化した多元的作曲構造に、ギミックだらけのグルーヴを偏執的な緻密さで詰め込んだ異形のパッチワーク。打楽器で参加のTony Rusconiをはじめ、Mauro Pagani、Ivan Cattaneoら、総勢40名以上に上る大編成の演奏陣もクセ強め。その後プロデューサーとして成功しますが、本盤を含むUltima Spiaggiaに残した二枚の自身名義作が創造力の絶頂。スリーヴアートもサイコー。大推薦盤! LISTEN |
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Book / Virtual Cowws
アコーディオンを用いた拡張的演奏の技巧、古典と現代/作曲と即興の境界を無効化する無軌道な好奇心、ダダイスティックな態度に貫かれた不遜なユーモアのセンスでもって、つわもの揃いのドイツ即興シーンにおいて唯一無二の存在となっている鬼才Rüdiger Carl。77年から96年の約20年間の仕事をCD3枚にまとめた、永久保存盤決定の大回顧コレクション。試聴は、Oehlen兄弟との治外法権的アプローチによる宅録シンセグループJailhouseの一曲から。有機的なゆらぎを醸し出しているCowws名義によるグループ即興(試聴3)は、各奏者の単独演奏をミックスする手法で録音されたもの。大推薦盤! LISTEN |